DX3rd クランブルデイズ改変シナリオ【グラップルデイズ】

■トレーラー

 この時、交通整理を務めていた片倉恒彦巡査(34)は事件の様子をこう語っている。
 
「ええ、あのバス転覆事故がきっかけです。
 スゴい音がしましたよ。ゴロンッていうかドガンっていうか、ハハ…」
 
 昨日と同じ今日、今日と同じ明日。このままの日々が、ずっと続くと思っていた。
 だが――、世界は知らぬうちに変貌していた。
 きっかけは、ある日起きたバス転覆事故。
 秘められた力は覚醒し、隠された真実が付きつけられる。
 それは、ずっと続くと思われた日常がボロボロと――――~~ッッ!?
 
「え?崩れると思ったかって? 日常がですか?
 ン~~……やはりアナタたちは分かってない。
 ここG市というものを――」

 

Double Cross The 3rd Edition

 

『グラップルデイズ』

 

ーーダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉ッッ!

 

ハンドアウト

◇PC1

ロイス:綾瀬 真花(あやせ まなか) 推奨感情:慕情/不安
カヴァー/ワークス:高校生/指定なし

 キミはごく普通の高校生 少し気になるクラスメイト、綾瀬真花と同じバスに乗り、ちょっといいことがあったと喜ぶような。
 しかし、その日を境に変わってしまった。
 バスが横転して爆発炎上したとき、キミの肉体は生命の危機に反応してか、級友の窮地に奮起してか、あるいはそれら全てがキミの内部で出会ってしまい、化学反応を起こしスパーク……!
 キミの肉体は得体の知れぬ『格闘士(グラップラー)』となって真花を助けていたッッ!


◇PC2

ロイス:矢神秀人(やがみひでと) 推奨感情:好奇心/猜疑心
カヴァー/ワークス:高校生/UGNチルドレン

 キミはUGNの施設『Underground Grapple Nation』通称・裏UGNで育てられたチルドレン『地下UGN正闘士』である。
 現在、矢神秀人という学生を追跡調査している。
 彼には、FHの下部組織…『Fist of Hell』通称・裏FHのエージェントではないかという疑いがある。
 成績――下の上。友人関係――希薄。素行――やや不良。部活動――帰宅部
 そして身体能力――規格外ッ!
 明らかな怪しさに、今日も君は彼を尾行していたが、路地裏に入った瞬間、矢神は壁を蹴り登り、そのまま姿を消してしまう。
 ……その直後、バスが横転し、爆発炎上する大事故が起こった。


◇PC3

ロイス:PC1 推奨感情:好奇心/不安
カヴァー/ワークス:指定なし/UGN支部

 キミはUGN・G市支部支部長を務めている。裏UGNトップの一人でもある。
 日課の鍛錬中、緊急に日本支部支部長・霧谷雄吾から呼び出しを受けた。
 バス事故から奇跡的に生還したPC1が保護され、グラップラーだったことが判明したという。
 そして、この事件の裏には裏FHの関与があるらしい。
 キミはPC1に「力の意味」を教え、正しきグラップラーとして導かねばならない。そして同時に、裏FHの魔の手から彼を守護らねばならぬ…そう決意していた。
 

◇PC4

ロイス:“ディアブロ”春日凶二 推奨感情:執着/嫌気
カヴァー/ワークス:指定なし/指定なし

 キミは地下UGNに登録しているオブザーバー(非正闘士)である。
 (ワークスはUGNエージェントでも、外部の協力者でも構わない)
 その活動の中で“ディアブロ”春日凶二と幾度か野仕合をし、分けことがある。
 ある日、キミはPC1という新たなグラップラーが保護された事件で霧谷雄吾に呼び出しを受ける、その首謀者は春日であり、なんらかの計画を行っているらしい。
 ――細胞が言っている、春日をヤッちゃえ、と。キミはいよいよ雌雄を決するべく、霧谷雄吾の命を受けて春日凶二の調査を開始した。

 

■シナリオギミック

◇(1)技能エフェクト制限

 「天才めッッ!」

 君たちPCは非常に稀有な才能を秘めたオーヴァードである。
 同時に、その素養は極端に尖ったものでもある。
 PCが取得する「技能:< 白兵>」「技能:シンドローム」「技能:-」の
 エフェクトは無条件で最大Lvが+2される。
 ただし、君たちは上記に該当しない、または上記を含まない技能種別のエフェクトは一切取得できない。
 ※<白兵><射撃>など2つ以上の技能種別を持つエフェクトの場合のみ、上記のいずれかが含まれていれば取得可能とする。

 


◇(2)『素手』関連の性能変更

 「手になにも持たぬのが「格闘(グラップル)」。そのうちテグスも持たなくて済む」

 シナリオ中は、素手の攻撃力に常時+5される(=攻撃力0)。
 また素手変更エフェクトについても、ルールブック(またはサプリメント)に記載の攻撃力にさらに+5される(攻撃)。
 そのほかの処理(武器破壊など)については、該当する処理を素手に対して行った場合の従来の裁定と同じ扱いとする。
  

 

◇(3)武器の常備、購入、装備不可

 「磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く……そんな性根が技を腐らせる」

 PCは以下を除くすべての武器の装備を禁じられる。

 ・『素手(エフェクトによってステータスを書き換えられた素手を含む)』
  特殊ルール(2)参照。
  
 ・『エフェクトで作成する白兵武器』
  最大Lv1として扱う。このLvは上昇せず、またリミットエフェクトも取得できない。
  また、バグナグ、小手、グローブ、メリケンサック等、可能な限り『素手』に近い武器として生成すること。 
  拳1つ分より大きい(長い)棒状の武器は禁止とする。裁量はGMに委ねられる。

 

 
◇(4)防具制限

 「護身完成」

 防具は装甲点2点まではペナルティなく装備できる。
 3点以上の防具を装備した場合は、あらゆる判定ダイスが「装甲点-2」個マイナスされる。
 また、達成値も「装甲点/2(切り上げ)」点マイナスされる。

 

◇(5)衝動固定

 「百年経ってもワカりゃしねえよ、FBIごときにゃな…」

 衝動は『闘争』『加虐』『殺戮』のいずれかに限定する。
 ※アージエフェクトの取得は特殊ルール(1)~(3)に抵触しなければ可能。

 

■シナリオ固有設定

◇Underground Grapple Nation/地下格闘特区

 通称・裏UGN。UGNの下部組織で、G支部のとある有名なドーム球場の地下300mに拠点が存在する複合格闘技団体。
 武器術や射撃手段を用いない『素手』による白兵戦闘能力に特化したオーヴァードが所属する専門機関である。
 とりわけ"暴"に特化した彼らの尖りすぎる才能を統制するとともに、『地上最強の男』を育てるために特設された。


◇Fist of Hell/煉獄の拳

 通称・裏FH。FHの下部組織で、裏UGNと似たような沿革を持つ。所在地は不明。
 「強さとは我儘を通す力」と標榜しており、格闘技によって全オーヴァードの頂点に立つ『地上最強の男』を目指している。
 裏UGNとは違い、武器術も認めている。

 

グラップラー

 オーヴァードの中でもとりわけ白兵技能に適性の高く、またその他の適性が極端に低い特殊な素質を持つ者。

 ジャーム化すると何よりも闘争を欲し、強者を求めて無差別破壊を行うという性質が確認されている。

 

 

 続きません。